エアコン暖房の試運転は、暖房モードで設定温度を最高にして、短い時間運転します。何分運転するかや、風量を指定するかどうかは、下の表のとおり資料によって違います。
- 最高温度は機種によって違うため、使っている機種の案内を優先します。
- 運転中は、温風が出るか、運転ランプ・音・においに異常がないかを確かめます。
- 焦げくさいにおい、水漏れ、エラー表示などがあれば、すぐに使うのをやめ、電源プラグを抜いて相談します。
暖房の試運転は何度で何分?2社の案内を比べる
冬前の暖房の試運転について、ダイキンとパナソニックの案内を比べると次のとおりです。
| 資料 | 暖房の設定と時間 |
|---|---|
| ダイキン(冬前の試運転の案内) | 暖房、最高温度(28〜30℃)、10分程度。最高温度は機種によって違う。 |
| パナソニック(UP LIFEの解説) | 暖房、最高温度、風量は自動、10〜15分。 |
ダイキンの冬前の試運転の案内では、手順に風量の指定はありません。
ダイキンは、暖房を続けて運転させるには、室温より高い温度に設定する必要があると説明しています。10分は、異常があった場合に検知するまでに必要な時間としています。
パナソニックの解説は、最高温度で運転する理由を、最も負荷がかかる状態を確かめるためとしています。
使っている機種の取扱説明書に試運転の手順があれば、そちらを優先します。表の設定と時間は、資料ごとの組み合わせのまま参考にし、2社の値を混ぜないようにしましょう。
試運転はいつする?本格的に寒くなる前に
寒い朝に暖房が動かないと困りますよね。試運転は、本格的に寒くなる前に済ませておきたい作業です。
ダイキンの冬前の試運転の案内は、11月の少し肌寒くなったころ(外気温が10℃を下回るころ)を、おすすめのタイミングとしています。冬本番にいきなり100%の負荷をかけると、室外機の圧縮機に負担がかかり、不具合につながることがあるためです。
ダイキンは、暖房を使い始める時期には問い合わせや点検の依頼が増える傾向があるとも説明しています。パナソニックの解説も、シーズンが始まる前なら修理の依頼がそれほど混み合っておらず、比較的早く対応してもらえるとしています。
まだそれほど寒くないけど、もう試したほうがいいのかな?
ダイキンの時期は、あくまでその案内の目安です。住んでいる地域の気温と、使っている機種の案内に合わせて日を決めましょう。
今のうちにできるのは、エアコンの型番と取扱説明書の手順を確かめておくことです。型番がわかれば、リコールの対象になっていないかも調べられます。
製品評価技術基盤機構(NITE)は、使う前にリコールの対象かどうかを確かめ、対象なら不具合がなくても直ちに使うのをやめて、購入した販売店や製造・輸入事業者に相談するよう呼びかけています。
運転前に確かめる4か所
スイッチを入れる前に、次の4か所を見ておきましょう。
- 電源プラグ:コンセントに差し込まれているか、ほこりがたまっていないか
- リモコン:電池が入っているか、切れていないか
- フィルター:ほこりがたまっていないか
- 室外機のまわり:落ち葉や物で、ふさがれていないか
パナソニックの解説は、電源プラグにほこりがたまっていると火災につながるおそれがあるとして、ほこりがあれば掃除するよう勧めています。
NITEは、エアコン専用のコンセントに差し込み、延長コードやテーブルタップなどは使わないよう呼びかけています。大きな電流が流れることがあり、異常に発熱して発煙・発火するおそれがあるためです。
フィルターにほこりがたまっていると、暖まりにくくなったり、においの原因になったりします。外し方と洗い方は、取扱説明書の手順に従いましょう。
フィルターの自動お掃除機能がある機種について、ダイキンの案内は、本格的なシーズンの前にダストボックスの手入れをするよう勧めています。
室外機のまわりに落ち葉や物があれば、片付けておきます。
NITEは、室外機の近くに燃えやすい物があると、火がついたときに室外機に燃え移り、大きな火災になるおそれがあるとしています。段ボールやごみを置くと小動物や虫のすみかになり、製品の中に入って配線をかじるなどして、発火するおそれもあります。
運転中は温風・ランプ・音・においを確かめる
運転を始めたら、表の時間を目安に、次の点を確かめます。
- 温風がきちんと出ているか
- 運転ランプが点滅して、異常を示していないか
- 普段と違う音やにおいがしないか
ダイキンは、運転ランプが点滅したときは異常で止まっている可能性があるとして、リモコンでエラーコードを確かめ、購入した販売店か相談窓口に連絡するよう案内しています。温風がすぐに出ないときも、まずランプの表示と、取扱説明書の説明を確かめましょう。
相談するときに伝えられるよう、試運転の結果を控えておくと便利です。
- 試した日
- エアコンの型番
- 見た手順(取扱説明書・メーカーの案内)
- ランプの点滅やエラーコード
- 気になった温風・音・においの様子
暖房と一緒に加湿器を使う予定なら、エアコンとの位置関係を加湿器の置き場所にまとめています。
暖まらない・異常があるときはどうする?
焦げくさいにおいがしたら、表の時間を待たずにすぐに運転を止め、修理を依頼します。パナソニックの解説は、焦げくさいにおいは電気系統のトラブルの可能性が高く、危険だとしています。
NITEも、エアコンに次のような異常があるときは、直ちに使うのをやめて(電源を切り)、電源プラグをコンセントから抜き、購入店か、製造・輸入事業者の修理窓口に相談するよう呼びかけています。
- 室内機から水が漏れる
- 普段と違う音やにおいがする(室内機・室外機)
- エラー表示が出る、運転が意図せず止まる
においや音はいつもどおり。でも、風がぬるい気がする……。
パナソニックの解説は、自分で確かめられることとして、次を挙げています。確かめても直らないときは、修理を依頼します。
- 電源が入らない:電源プラグが差し込まれているか、リモコンの電池が切れていないか
- 温風が弱い:フィルターが目詰まりしていないか、室外機のまわりが散らかっていないか
温風が弱いままなら、冷媒ガスの漏れや、室外機のファンやコンプレッサー(圧縮機)などの故障も考えられるとして、修理の依頼を検討するよう勧めています。
エアコンの内部の洗浄は、自分で行いません。NITEは、誤った方法で内部を洗浄すると、洗浄液が電気部品に付いて発煙・発火するおそれがあるとして、販売店やメーカーに相談し、専門の知識のある業者に頼むよう呼びかけています。
電源コードの継ぎ足しや、室内機と室外機をつなぐ線を途中でつなぐような加工もしません。NITEは、接続不良で発煙・発火するおそれがあるとして、こうした加工を行わないよう呼びかけています。









