コーヒーを1日に何杯も飲んでいると、カフェインの取りすぎが気になりますよね。
農林水産省によると、日本ではカフェインの明確な基準や具体的な摂取量の目安は示されておらず、国の機関などが海外の情報をもとに情報を発信しています。
そこでこの記事では、日本の食品成分表のカフェインの量と、海外の機関が示している目安を使って、コーヒー何杯分にあたるかを図でまとめました。
- コーヒー1杯(150mL)のカフェインは、約90mgです。
- 健康な大人の目安は、欧州・カナダ・米国とも1日400mgまでで、150mLのコーヒーで約4.4杯分です。
- 妊娠中・授乳中は、欧州で1日200mg、カナダで300mgまでと、より少なくなります。
コーヒー1杯のカフェインは約90mg
1杯のコーヒーに、どれくらいカフェインが入っているんだろう…
日本食品標準成分表では、淹れたコーヒー(浸出液)のカフェインは、100mLあたり60mgです(粉10gに熱湯150mLで淹れた液の濃度)。1杯を150mLとすると、計算上は約90mgになります。


ほかの飲み物も含めた量は、農林水産省が次のようにまとめています。
| 飲み物 | カフェインの量 |
|---|---|
| コーヒー | 100mLあたり60mg |
| インスタントコーヒー | 粉2gの1杯で80mg |
| エナジードリンク | 市販12製品で100mLあたり28〜300mg(1本で50〜170mg) |
| 玉露 | 100mLあたり160mg |
| 紅茶 | 100mLあたり30mg |
| せん茶・ほうじ茶・ウーロン茶 | 100mLあたり20mg |
お茶の値は、淹れ方の条件によるものです(例えば玉露は、茶葉10gに60℃の湯60mLで2.5分)。
実際の量は、豆の量や淹れ方、カップの大きさでも変わります。例えばカナダ保健省は、淹れたコーヒー1カップ(237mL)を約135mgとしています。
缶やペットボトルのコーヒーは商品によって違うので、カフェインの量が書かれていれば、その値で計算しましょう。100mLあたりで書かれていたら、容量をかけて1本分にします。
1日に何杯までが目安?
結局、1日に何杯までなら大丈夫なの?
いちばん気になるところですよね。農林水産省がまとめる海外の目安では、欧州と米国は健康な大人で1日400mgまで、カナダは18歳以上で1日400mgまでです。
1日400mgは、コーヒー1杯を150mL・90mgとすると約4.4杯分ですが、この目安はすべての飲食物の合計です。お茶やエナジードリンクを飲んだ日は、そのぶんを差し引いて考えましょう。
妊娠中・授乳中は、400mgより少ない目安や、医師などへの相談が示されています。機関ごとの目安は、次のとおりです。
| 機関 | 1日の目安 |
|---|---|
| 欧州食品安全機関 | 健康な大人:400mgまで(1回200mgまで)、妊娠中・授乳中:200mgまで |
| カナダ保健省 | 18歳以上:400mgまで、妊娠中・授乳中:300mgまで(妊娠を計画中の人も) |
| 米国食品医薬品局 | 健康な大人:400mgまで、妊娠中・授乳中:医師などに相談 |
| 世界保健機関 | 妊娠中:300mgを超えるなら減らす |


眠りの面からは、厚生労働省の睡眠ガイドも、1日のカフェインの合計を400mgまでにするよう勧めています。子どもや高齢者、妊娠中の人には、さらに減らすよう呼びかけています。
子どもの目安
子どもについては、体重1kgあたりの量で目安が示されています。欧州食品安全機関は体重1kgあたり1日3mg、カナダ保健省は18歳未満で体重1kgあたり1日2.5mgです。
例えば体重30kgの子どもなら、欧州の目安で1日90mg、カナダの目安で1日75mgです。コーヒー1杯(約90mg)で、欧州の目安に達し、カナダの目安は超えてしまいます。
なお、米国食品医薬品局(FDA)は、2歳未満の子どもはカフェインを含む飲み物を避けるべきだとする、米国の食事指針を紹介しています。
取りすぎると起こること
食品安全委員会によると、カフェインを取りすぎたときには、めまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気が起こることがあります。
眠りへの影響にも気をつけたいところです。欧州食品安全機関は、1回100mg(コーヒー約1杯分)でも、特に寝る前にとると、人によっては睡眠に影響することがあるとしています。寝る何時間前までを目安にするかは、コーヒーは寝る何時間前まで?にまとめています。
農林水産省は、ほかにも次のような注意を挙げています。
- エナジードリンクを1日に何本も飲まない
- カフェインを多く含む清涼飲料水とアルコールを一緒にとらない
- カフェインを含む薬を飲むときは、カフェインを含む飲み物と一緒にとらない
- 子ども・妊娠中や授乳中の人・カフェインに敏感な人は、カフェインを取り除いた製品を選ぶのも一つの方法
妊娠中・授乳中の人や、持病がある人、薬を飲んでいる人は、カフェインのとり方を医師や薬剤師に相談してください。


カフェインレス(デカフェ)の基準
カフェインレスなら、カフェインはゼロなのかな…
実は、ゼロではありません。公正競争規約の施行規則では、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーを「カフェインレスコーヒー」と表示します。
缶やペットボトルのコーヒーでは、別の規約(コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約)により、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーだけを使ったものは、名称のあとに「(カフェインレス)」と表示します。くわしくはコーヒー用語集の表示の用語にまとめています。
1杯約90mgのコーヒーと元の豆も淹れ方も同じなら、90%以上取り除いたものは9mg以下になる計算です。実際の量は製品によって違い、カナダ保健省は、カフェインを取り除いた豆で淹れたコーヒー1カップ(237mL)を3mgとしています。
なお、規約には「デカフェ」だけの言葉はなく、豆・粉・インスタントでは「デカフェネィテッドコーヒー」という書き方も認められています。
よくある質問
- エナジードリンクとコーヒーを同じ日に飲んでもいいですか?
-
合計で考えます。例えば、エナジードリンク1本(農林水産省が調べた12製品で50〜170mg)とコーヒー2杯(約180mg)なら、合わせて230〜350mgです。
健康な大人の目安(1日400mg)には収まりますが、欧州の妊娠中・授乳中の目安(1日200mg)はどの組み合わせでも超え、カナダの妊娠中・授乳中の目安(1日300mg)も超えることがあります。エナジードリンクの量は、製品の表示で確かめてください。
- カフェインレスコーヒーなら、何杯飲んでも大丈夫ですか?
-
カフェインはゼロではないので、ほかの飲食物と合わせて考えます。
元の豆や淹れ方が同じ条件で、1杯約90mgから90%以上除いたとして計算すると、1杯9mg以下、5杯で45mg以下です。元のコーヒー1杯(約90mg)の半分以下になる計算で、カフェインを減らしたい人には選びやすい飲み物です。









