コーヒー用語集・一覧|基本77語の意味

灰色の台の上に、焙煎前の淡い色の生豆から、焙煎した茶色のコーヒー豆までを並べた写真

カフェのメニューや豆の袋で、知らない言葉に出会うことはありませんか? この記事では、コーヒー用語を8つの分野に分けて、図と表で一覧にしました。

焙煎度・挽き目・カフェインの量などは、目安の数値も載せています。気になる分野から読んでみてくださいね。

この記事の要点
  • 焙煎度は8段階。一般に、浅煎りほど酸味が強く、深煎りになるほど苦味を感じやすくなります。
  • 缶やペットボトルの「コーヒー」は、内容量100gあたり生豆換算で5g以上のコーヒー豆を使ったものです。
  • 「カフェインレスコーヒー」は、カフェインを90%以上取り除いたコーヒーです。

コーヒー豆と品種の用語

まずは基本から。コーヒー豆は、コーヒーノキという植物の実(コーヒーチェリー)の種子です。「豆」と呼ばれていますが、実は種(たね)なんですね。

コーヒーチェリーの断面。外皮:赤い皮。果肉:甘みがある。ミューシレージ:粘液質。パーチメント:内果皮(硬い殻)。シルバースキン:銀皮。生豆(なままめ):向かい合って入っている。
色と大きさはイメージです
用語意味
コーヒーノキコーヒー豆がとれる植物。
コーヒーチェリーコーヒーノキの実。熟すと赤くなる。
パーチメント生豆を包む硬い殻(内果皮)。その内側に銀皮(シルバースキン)がある。
生豆(なままめ)精製したあと、焙煎する前の豆。
コーヒーベルト北緯25度から南緯25度のあいだの熱帯地域。栽培地の多くがここにある。
アラビカ種世界の生産量の6割弱を占める種。病害虫に弱い。
カネフォラ種(ロブスタ)生産量の4割強を占める種。ロブスタは通称。病害虫に強く、カフェインはアラビカ種のおよそ2倍。インスタントコーヒーやブレンドに多く使われる。
ティピカアラビカ種の代表的な品種。
ブルボンアラビカ種の品種。1700年代初めに、フランスの宣教師がイエメンからブルボン島(現在のレユニオン島)へ持ち込んだ。名前はこの島に由来する。
ゲイシャ(ゲシャ)1930年代にエチオピアの森で採集された品種。2005年のパナマの品評会をきっかけに、生豆のオークションで当時の最高値をつけて有名になった。
シングルオリジン特定の一つの農園、またはそこで生産された豆。
ブレンド数種類の豆を配合したもの。一般的には3〜5品種が適当とされる。
トレーサビリティ生産から消費までの経路をたどれること。
欠点豆不具合のある豆。生豆の等級を決めるときは、欠点豆や異物の数を数える。
スペシャルティコーヒー風味の優れたコーヒー。定義と評価の7項目は下の囲みのとおり。

アラビカ種とカネフォラ種の生産量の割合は、全日本コーヒー協会の「栽培」のページの値です。キーコーヒーは、カネフォラ種の生産量を全体の2〜3割程度としています。

スペシャルティコーヒーの定義

日本スペシャルティコーヒー協会は、次のように定義しています。

「消費者(コーヒーを飲む人)の手に持つカップの中のコーヒーの液体の風味が素晴らしい美味しさであり、消費者が美味しいと評価して満足するコーヒーであること」。

評価の項目は、次の7つです。

  • カップ・クォリティのきれいさ
  • 甘さ
  • 酸味の特徴評価
  • 口に含んだ質感
  • 風味特性・風味のプロフィール
  • 後味の印象度
  • バランス

精製(生豆の取り出し方)の用語

収穫した実から、どうやって豆を取り出すのでしょうか。全日本コーヒー協会は、精製方法として、水洗式(ウォッシュド)・非水洗式(ナチュラル)・スマトラ式の3つを紹介しています。

用語意味
精製コーヒーチェリーから果肉などを取り除き、生豆を取り出す工程。
ミューシレージ果肉とパーチメントの間にある粘液質。
ウォッシュド(水洗式)果肉を除き、ミューシレージを発酵させてから水で洗い流し、乾燥させる。
ナチュラル(非水洗式)実のまま2週間ほど天日で乾燥させ、その後に脱穀して生豆を取り出す。
スマトラ式(セミウォッシュド)果肉を除いて約半日乾燥させ、水分を含んだまま脱穀してから、もう一度乾燥させる。
ハニープロセスセミウォッシュドの改良型で、果肉を少し残して除く方法。ウォッシュドより水の使用量を抑えられ、コスタリカで行われている。
アナエロビック(嫌気性発酵)酸素をほとんど、またはまったく入れない状態で発酵させる方法。

精製方法ごとの工程

ウォッシュド(水洗式)

工程処理
果肉の扱い外皮と果肉を除く
発酵1日発酵して水洗い
乾燥天日または機械で乾燥
脱穀パーチメントを除く
もう一度乾燥しない

ナチュラル(非水洗式)

工程処理
果肉の扱い実のまま
発酵しない
乾燥天日で約2週間
脱穀果肉とパーチメントを除く
もう一度乾燥しない

スマトラ式(セミウォッシュド)

工程処理
果肉の扱い実を水洗いしてから、水を使わずに外皮と果肉を除く
発酵しない
乾燥天日で約半日
脱穀水分を含んだまま脱穀
もう一度乾燥乾燥させる

焙煎の用語

浅煎りと深煎りって、何が違うの?

違いは焙煎の深さで、味の傾向は下の図のとおりです。焙煎度は、ライトからイタリアンまでの8段階です。大まかには、浅煎り・中煎り・深煎りの3つに分けられます。

焙煎度の8段階。浅煎り:ライトロースト、シナモンロースト。酸味が強め。中煎り:ミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト。深煎り:フルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンロースト。苦味が強め。
豆の色はイメージです
区分焙煎度
浅煎りライトロースト、シナモンロースト
中煎りミディアムロースト、ハイロースト、シティロースト
深煎りフルシティロースト、フレンチロースト、イタリアンロースト
用語意味
焙煎(ロースト)生豆を加熱して、香りや味を引き出す工程。
焙煎度どこまで焙煎したかの度合い。
ハゼ(1ハゼ・2ハゼ)焙煎中に豆が割れて鳴る音。最初の「パチパチ」が1ハゼ、次の「チリチリ」が2ハゼ。
単品焙煎豆を1種類ずつ焙煎してから配合する方法。
混合焙煎生豆を配合してから、まとめて焙煎する方法。

挽き目と道具の用語

挽き目って、そんなに気にしなくてもいいのかな…

挽き目は、豆を挽いたときの粒の大きさです。実は、器具に合った挽き目を選ぶのが、おいしく淹れる基本の一つなんです。

挽き目の5段階。粗挽き:ザラメ糖くらい。中挽き:グラニュー糖とザラメ糖の中間。中細挽き:グラニュー糖くらい。細挽き:上白糖とグラニュー糖の中間。極細挽き:上白糖くらい。
粒の大きさはイメージです
挽き目主な器具
粗挽きパーコレーター
中挽きサイフォン、ネルドリップ
中細挽きペーパードリップ、家庭用コーヒーメーカー
細挽きウォータードリップ(水出し)
極細挽きエスプレッソマシン、イブリック

器具ごとの挽き目と粉の量

器具に合う挽き目には幅があります。全日本コーヒー協会の「基本原則」のページで示されている挽き目と1杯分の粉の量を、下の表にまとめました。

器具挽き目と1杯分の粉
ペーパードリップ中細挽き:約10g、中挽き:12〜13g
ネルドリップ中挽き:12〜13g、粗挽き:約15g
サイフォン中細挽き:約10g、中挽き:12〜13g、粗挽き:約15g
エスプレッソ極細挽き:6〜8g
フレンチプレス中挽き:12〜13g、粗挽き:約15g

同じ協会でも、器具ごとの淹れ方のページには、挽き目や粉の量が違う説明があります。粉の量は1杯分の目安なので、まずは表の値から試してみてください。

ペーパードリップで淹れるときの、お湯の量や2杯・3杯分の粉の量は、コーヒー粉の量とお湯の量で、メーカーの目安を比べています。

なお、袋の表示に使う挽き方の基準(公正競争規約)では、砂糖へのたとえ方が上の挽き目の図と少し違います(例:中挽きはグラニュー糖くらい)。くわしくはコーヒー豆の表示の見方にまとめています。

ミルの種類

用語意味
ミル(グラインダー)豆を挽く器具。手動と電動がある。
臼式(コーンミル)臼のようにすりつぶして挽く方式。
ディスクミル向き合った2枚の円盤状の刃で挽く方式。業務用にも使われる。
プロペラ式回転する刃で砕く方式。粒の大きさにムラが出やすい。

淹れ方(抽出)の用語

ここからは、実際に淹れるときによく出てくる言葉です。

用語意味
抽出粉から成分を湯や水に溶かし出すこと。
ドリップフィルターでこしながら抽出する方法。紙を使えばペーパードリップ、布ならネルドリップ。この方法で淹れたコーヒーをドリップコーヒーという。
ハンドドリップドリッパーに手で湯を注いで淹れる方法。プアオーバーとも呼ぶ。
蒸らし最初に少量の湯で粉を湿らせ、少し待つ工程。
フレンチプレス筒状のポットに粉と熱湯を入れ、フィルターで押し沈めて抽出する器具。
サイフォンフラスコで沸かした湯が上のロートに上がり、粉と接して抽出される器具。
エスプレッソ深めに焙煎した豆を極細挽きにし、機械で圧力をかけてすばやく抽出するコーヒー。
クレマエスプレッソの表面に浮かぶ、きめ細かな泡の層。
ウォータードリップ(水出し)湯ではなく水で、時間をかけて抽出する方法。
パーコレーター加熱して上がった湯を、上部の粉に通して抽出する器具。
イブリックトルコ式コーヒーを淹れる、柄のついたひしゃく形の器具。粉と水を入れて煮出す。
ケトルの細い注ぎ口から、白い陶器のドリッパーにお湯を注いでいる写真。ドリッパーはガラスのサーバーの上に置かれている

数値で見る抽出の目安

  • 湯温:沸騰が静まった95℃前後が適温。
  • 抽出時間:短いと酸っぱく薄く、長いと苦くえぐくなる。
  • 粉と水の量:SCA(スペシャルティコーヒー協会)の家庭用コーヒーメーカーの規格(2021年)では、水1kgに粉55gで試験する。
  • TDS(濃度):コーヒー液に溶けている成分の割合。同じ規格では、この比率で1.15〜1.55%を目標とする。
  • 抽出収率:粉の重さのうち、液に溶け出した成分の割合。SCAの家庭用コーヒーメーカー認証の要件(2018年)では18.0〜22.0%。

味と香りの用語

味や香りを言葉にするときに使う用語です。感じる順番に並べると、違いがわかりやすくなります。

香りと味の用語(感じる順)。フレグランス:焙煎した豆や、挽いた粉の香り。アロマ:淹れたコーヒー(液)の香り。フレーバー:口に含んだときの香り。アフターテイスト:飲んだあとに残る後味。
用語意味
酸味酸っぱさや爽やかさとして感じる味。一般に浅煎りほど強い。
苦味焙煎が深くなるほど感じやすくなる味。
甘さ甘い印象。スペシャルティコーヒーの評価項目の一つ。
フレグランス焙煎した豆や、挽いた粉の香り。
アロマ淹れたコーヒー(抽出した液)の香り。
フレーバーコーヒー液を口に含んだときの香り。広くは、食べ物を口に入れたときに感じる感覚を指す。
ボディ口に含んだときの舌触りや、味の厚み・複雑さ。
アフターテイスト飲んだあとに感じる後味。
バランス味や香りの要素どうしの釣り合い。
カッピングコーヒーの品質(特徴・味・香り)を、同じ条件で比べて評価する方法。
フレーバーホイール風味を表す言葉を輪の形に整理した図。SCAとワールド・コーヒー・リサーチ(WCR)が、WCRの官能評価用語集をもとに20年ぶりに改訂した。

「アロマ」と「フレーバー」の使い分けは、資料によって少し違います。この記事では、上の表の意味で使っています。

飲み物とメニューの用語

カフェラテとカフェ・オ・レ、名前が似ていて迷いますよね。違いは、使うコーヒー(エスプレッソかドリップコーヒーか)と、ミルクの割合の目安です。

ミルクを使うコーヒーの違い。カフェラテ、エスプレッソ1:ミルク4。語源はイタリア語。カプチーノ、エスプレッソ+泡立てたミルク。泡(フォームドミルク)に厚みがある。カフェ・オ・レ、ドリップコーヒー1:ミルク1。語源はフランス語。
割合は店によって違います
用語意味
レギュラーコーヒー焙煎した豆(煎り豆)や、それを挽いた粉。
インスタントコーヒーコーヒーの抽出液を乾燥させた、水に溶ける粉や顆粒。
アメリカンコーヒー浅煎りの豆で淹れたコーヒー。
カフェラテエスプレッソとミルクを合わせたもの。割合は1対4が目安。語源はイタリア語。
カプチーノエスプレッソに、厚みのある泡立てたミルク(フォームドミルク)を合わせたもの。
カフェ・オ・レドリップコーヒーとミルクを合わせたもの。割合は1対1が目安。語源はフランス語。
ウインナーコーヒーコーヒーに生クリームを加えて、口当たりをまろやかにしたもの。
ハワイコナ(コナ)ハワイ島のコナ地方で栽培されるコーヒー。

表示の用語(公正競争規約)

缶コーヒーの「コーヒー」と「コーヒー飲料」って、何が違うの?

違いは、使っているコーヒー豆の量です。

コーヒー飲料等の表示に関する公正競争規約では、内容量100gあたりの豆の使用量(生豆換算)によって、表示できる名前が決まっています。対象は、缶やペットボトルなどの容器入りの飲み物です。

表示できる名前100gあたりのコーヒー豆(生豆換算)
コーヒー5g以上
コーヒー飲料2.5g以上5g未満
コーヒー入り清涼飲料1g以上2.5g未満
コーヒー入り炭酸飲料1g以上(二酸化炭素を圧入したもの)

生豆に換算するときは、焙煎した豆は1.3倍、インスタントコーヒーは3.0倍します。粉末飲料、飲用乳(牛乳など)や豆乳類の表示ルールの対象になる飲み物、酒類は、この規約の対象外です。

用語意味
カフェインレスコーヒーカフェインを90%以上取り除いたコーヒー。豆・粉・インスタントでは「デカフェネィテッドコーヒー」などとも表示する。容器入りの飲み物では、カフェインレスコーヒーだけを使った場合に、名称のあとに括弧を付けて「カフェインレス」と表示する。
デカフェカフェインを取り除いた飲み物全般を指す言葉。規約には「デカフェ」単独の語はない。
カフェインの除去多くは焙煎前の生豆の段階で、水や超臨界二酸化炭素を使って取り除く。
カフェインコーヒーや茶に含まれる成分。量は下の図のとおり。

100mLあたりのカフェインの量は、食品安全委員会「食品中のカフェイン」の値です。

100mLあたりのカフェイン量。玉露、160mg。コーヒー、60mg。インスタントコーヒー、57mg。紅茶、30mg。せん茶、20mg。
コーヒーは粉10gに熱湯150mL、インスタントコーヒーは顆粒2gに熱湯140mL、紅茶は茶葉5gに熱湯360mL(1.5〜4分)、せん茶は茶葉10gに90℃の湯430mL(1分)、玉露は茶葉10gに60℃の湯60mL(2.5分)で淹れた場合の値

コーヒー豆の袋の表示全体の読み方は、コーヒー豆の表示の見方にまとめています。

英語での言い方

海外のお店や資料で見かけたときに困らないように、カタカナから英語を推測しにくい用語だけをまとめました。

日本語英語
生豆green coffee
浅煎り・中煎り・深煎りlight / medium / dark roast
精製processing
水洗式・非水洗式washed / natural
嫌気性発酵anaerobic fermentation
挽き目grind
抽出extraction(brewing)
蒸らしbloom
ハンドドリップpour over
水出しコーヒーcold brew
酸味・苦味・甘さacidity / bitterness / sweetness
後味aftertaste
カフェインレスdecaf(decaffeinated)

よくある質問

コーヒー1杯のカフェインはどのくらい?

コーヒーは100mLあたり60mg(上の図)なので、150mL飲むと計算上は約90mgです。1日に何杯までが目安かは、コーヒーのカフェイン量にまとめています。

スペシャルティコーヒーは何点以上?

日本スペシャルティコーヒー協会の定義には、点数の基準はありません。「カッピングの評価で80点以上」は、国際コーヒー機関(ICO)の報告書(2020年)がSCAの説明として紹介している基準です。

ただしSCAは、現在の定義に点数の基準を設けていません。2004年のカッピングの方法と評価用紙に代わる規格として、CVA(コーヒー・バリュー・アセスメント)の3つの規格を正式に採用しています。

精製方法で味は変わる?

精製方法の違いは、味わいにも影響するとされます。ただし、果実ごと乾燥させたコーヒー(ナチュラル)が、すべてフルーティーな味になるとは限りません。

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